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- 2025.12.03
CV(コンバージョン)とは?Webマーケティングでの意味や種類、改善策を解説
コンバージョン(CV)は、Webマーケティングにおいてビジネスの最終的な成果を測るための極めて重要な指標です。
Webサイト上で設定した目標をユーザーが達成することを指し、その成果を数値化することで、施策の効果測定や改善点の発見に役立ちます。
本記事では、コンバージョンの基本的な意味から種類、具体的な改善策までを網羅的に解説します。
CV(コンバージョン)とはWebサイトの最終的な成果のこと

CV(コンバージョン)とは、Webサイトにおける最終的な成果を指す用語です。
具体的には、サイト訪問者が商品購入、会員登録、資料請求といった、運営側が設定した特定の行動を完了させることを意味します。
この「成果」の定義はビジネスモデルによって異なり、例えばECサイトであれば商品購入がCVとなり、情報提供サイトであればメルマガ登録がCVにあたります。
Webマーケティングでは、このCVの数を最大化することが目標とされる場合が多く、CVの意味を正しく理解し、サイトの目的と一致したゴールを設定することが不可欠です。
CVを計測・分析することで、サイトの現状把握や課題発見、施策の効果検証が可能になります。
CVを理解するために知っておきたい関連用語
コンバージョン(CV)をより深く理解し、Webマーケティング施策に活かすためには、いくつかの関連用語を知っておく必要があります。
これらの指標は、CVだけでは見えないサイトのパフォーマンスや広告の費用対効果を多角的に分析するために用いられます。
特に「CVとは何か」という問いの答えとなるCVRやCPAは、サイト改善や広告運用の意思決定において重要な判断基準となる用語です。
CVR(コンバージョン率):成果につながった割合を示す指標
CVR(ConversionRate)は、Webサイトへのアクセス数のうち、どれくらいの割合がコンバージョンに至ったかを示す指標です。
計算式は「CV数÷サイトのアクセス数(セッション数やユーザー数)×100」で算出されます。
例えば、1,000件のアクセスがあり10件のCVが発生した場合、CVRは1%となります。
この値が高いほど、効率的に成果を生み出しているサイトと評価できます。
CVRの目安は業界や商材、集客方法によって大きく異なりますが、自社の過去のデータと比較したり、目標値を設定したりすることで、サイト改善の成果を測る重要な指標として活用されます。
CPA(顧客獲得単価):1件の成果を得るためにかかった費用
CPA(Cost Per AcquisitionまたはCost Per Action)は、1件のコンバージョンを獲得するために、どれくらいの費用がかかったかを示す指標です。
主に広告の費用対効果を測る際に用いられ、「広告費用÷CV数」で算出します。
例えば、10万円の広告費をかけて20件のCVを獲得した場合、CPAは5,000円となります。
この値が低いほど、効率的に顧客を獲得できていることを意味します。
広告運用においては、このCPAをいかに低く抑えながらCV数を最大化するかが重要な課題となり、利益を確保するための目標CPAを設定して管理することが一般的です。
WebサイトにおけるCVの具体例9選

コンバージョン(CV)と一口に言っても、その内容はWebサイトの目的やビジネスモデルによって多岐にわたります。
BtoCのECサイトからBtoBのサービスサイト、採用サイトまで、それぞれが目指すゴールは異なります。
ここでは、様々な種類のWebサイトで設定されるCVの具体的な例を9つ紹介し、どのようなユーザー行動が「成果」と定義されるのかを解説します。
商品の購入・サービスの申し込み
ECサイトやオンラインでサービスを提供するWebサイトにおいて、最も代表的なコンバージョンが「商品の購入」や「サービスの申し込み」です。
ユーザーが商品をカートに入れて決済を完了させたり、月額制サービスの利用契約を結んだりする最終的なアクションがこれに該当します。
例えば、アパレルサイトでの洋服の購入や、自動車保険の見積もりを経て契約に至るケース、サブスクリプションサービスの有料会員登録などが挙げられます。
ビジネスの売上に直接結びつくため、最重要のCV(マクロコンバージョン)として設定されることがほとんどです。
問い合わせフォームからの連絡
BtoB企業や、不動産、高額なコンサルティングサービスなど、Webサイト上での即時決済が難しい商材を扱うサイトで重要なコンバージョンとなるのが「問い合わせ」です。
ユーザーが問い合わせフォームに氏名や連絡先、相談内容などを入力して送信するアクションを指します。
これは見込み顧客(リード)を獲得するための第一歩であり、その後の営業活動につなげる起点となります。
Webサイトは24時間365日オープンしている窓口として機能し、ユーザーが関心を持ったタイミングを逃さずに接点を持つことを可能にします。
見積もり依頼
Webサイト制作会社やリフォーム会社、建築業界など、顧客の要望に応じて価格が変動するオーダーメイド型の商品・サービスにおいて、「見積もり依頼」は重要なコンバージョンです。
ユーザーが具体的な予算や要件を入力して送信することで、企業側は商談の機会を得られます。
この段階に進むユーザーは、複数の企業を比較検討している可能性が高く、購買意欲が比較的高い見込み顧客と考えられます。
そのため、見積もり依頼の件数は、将来的な受注につながる可能性を測る先行指標として重視されるのです。
資料請求・ホワイトペーパーのダウンロード
特にIT業界をはじめとするBtoBビジネスにおいて、見込み顧客の情報を獲得するために広く用いられるコンバージョンが「資料請求」や「ホワイトペーパーのダウンロード」です。
製品やサービスの導入を検討しているユーザーは、より詳細な情報を求めてこれらのアクションを起こします。
企業は、課題解決に役立つノウハウをまとめた資料(ホワイトペーパー)などを提供する代わりに、ユーザーの企業名や役職、連絡先といった情報を得られます。
これにより、将来の顧客となりうるリストを形成し、メールなどを通じて継続的なアプローチが可能となります。
会員登録・メルマガ登録
ECサイトや情報ポータルサイト、コンテンツ配信サービスなどでよく設定されるコンバージョンが「会員登録」や「メールマガジン登録」です。
すぐに商品購入や有料契約に至らないユーザーに対しても、まずは登録してもらうことで継続的な関係性を築くことを目的とします。
ユーザーが会員登録やメルマガ登録をcvすることで、企業は限定コンテンツの提供やセール情報のお知らせなどを通じて、ユーザーの関心を高め、将来的な購入やサービスの利用へと誘導できます。
これは、見込み顧客を育成するリードナーチャリング活動の基盤となります。
アプリのインストール
スマートフォン向けのアプリケーションを提供しているビジネスでは、アプリのインストールが最も重要なコンバージョンとなります。
Webサイトやアプリストア上で、ユーザーがインストールボタンをタップし、ダウンロードを完了させた時点を成果とみなします。
ビジネスの成長はアクティブユーザー数に大きく依存するため、インストール数は事業の根幹をなす指標です。
広告展開においては、1あたりの獲得コスト(CPI:CostPerInstall)を算出し、費用対効果を検証しながらプロモーション活動が行われます。
セミナーやイベントへの参加申し込み
BtoB企業が主催する製品紹介セミナーや、特定のテーマに関するオンラインウェビナー、リアルイベントなどでコンバージョンとなるのが「参加申し込み」です。
Webサイト上の申し込みフォームからユーザーが登録を完了した時点を成果とします。
セミナーやイベントは、潜在的な顧客と直接コミュニケーションを取り、製品やサービスの魅力を深く伝える絶好の機会です。
参加者のリストは質の高い見込み顧客リストとなり、その後のフォローアップ営業につながります。
参加者の反応をみることで、関心の度合いを測ることも可能です。
無料体験・サンプルの請求
SaaS(Software as a Service)などのソフトウェアや、化粧品・健康食品といった実際に試してみないと良さが分かりにくい商品で設定されることが多いコンバージョンが「無料体験」や「サンプル請求」です。
購入前に製品やサービスを一定期間無料で利用したり、試供品を取り寄せたりするアクションを指します。
ユーザーにとっては購入のリスクなく商品を試せるメリットがあり、企業にとっては製品の価値を直接体験してもらうことで、有料プランへの移行や本製品の購入へとつなげる効果的な手段となります。
採用への応募
企業の採用サイトや求人情報ページにおけるコンバージョンは「採用への応募」です。転職希望者や新卒の学生などが、募集要項を確認した上で応募フォームからエントリーを完了させた時点を成果とします。
採用活動において、応募者数は目標達成度を測るための基本的な指標となります。優秀な人材を確保することは企業の成長に不可欠であり、Webサイトを通じてどれだけ質の高い応募を獲得できたかが重要視されます。求人媒体だけでなく、自社の採用サイトからの直接応募を増やすことが、採用コストの最適化にもつながります。
分析の目的によって使い分けるCVの種類
コンバージョンを計測する際には、分析の目的に応じて様々な種類を使い分ける必要があります。
例えば、一人のユーザーが複数回購入した場合にそれをどう数えるか、広告をクリックしてからCVに至るまでの経路をどう評価するかなど、計測方法によって得られるデータの意味合いは異なります。
それぞれの指標の特性を正しく理解し、自社のビジネスモデルや分析したい内容に合ったCVの種類を選択することが、データに基づいた的確な意思決定につながります。
総コンバージョン:発生したCVの合計数
総コンバージョンは、設定した期間内に発生したコンバージョンの合計数をそのままカウントする方法です。
例えば、あるユーザーがECサイトで一度に4つの異なる商品を購入し、その都度サンクスページが表示された場合、コンバージョン数は「4」として計測されます。
このように、一人のユーザーによる複数回のコンバージョンもすべて個別に数えるのが特徴です。
商品の購入やゲームの課金など、ユーザーのアクション回数そのものがビジネスの売上に直結する場合に、成果の総量を把握するために用いられる指標です。
ユニークコンバージョン:CVしたユーザーの数
ユニークコンバージョンは、特定の期間内にコンバージョンしたユーザーの数を計測する方法です。
一人のユーザーが期間内に何度コンバージョンしても、最初の1回のみをカウントし、「1」として計測します。
例えば、あるユーザーが同じ資料を何度もダウンロードしたり、同じキャンペーンに複数回応募したりした場合でも、ユニークコンバージョン数は「1」のままです。
資料請求や会員登録、問い合わせなど、成果の回数よりも「何人の顧客を獲得できたか」を重視する場合に用いられます。
ただし、Cookieをベースに計測するため、完全に正確なユーザー数を把握するのは難しい側面もあります。
直接コンバージョン:広告クリック後すぐに発生したCV
直接コンバージョンとは、ユーザーがリスティング広告やディスプレイ広告などをクリックした後、他のサイトを訪問したり時間を置いたりすることなく、そのセッション内でコンバージョンに至ったケースを指します。
例えば、検索広告をクリックして表示されたランディングページで、そのまま商品を購入した場合がこれにあたります。
この指標は、広告のクリエイティブやランディングページが、ユーザーを直接的にコンバージョンへ導く力を持っているかを評価する際に重要です。
cvは広告施策の効果を最もシンプルかつダイレクトに測定するための基本的な指標といえます。
間接コンバージョン:広告クリック後、別の経路を経て発生したCV
間接コンバージョン(アシストコンバージョンとも呼ばれる)は、ユーザーが一度広告をクリックしたもののその場ではコンバージョンせず、後日、オーガニック検索やSNS、ブックマークなど別の経路でサイトを再訪問してコンバージョンに至ったケースを指します。
例えば、ディスプレイ広告で商品を知り、後日商品名を検索して公式サイトから購入した場合などが該当します。
直接的な成果にはならなかった広告が、ユーザーの認知や比較検討の段階でどれだけ貢献したかを評価するための重要な指標です。
cvと最終成果の間に存在する、広告の貢献度を可視化できます。
クリックスルーコンバージョン:広告をクリックしたユーザーからのCV
クリックスルーコンバージョンは、広告を「クリックした」ユーザーが、その後、計測期間内(例:30日以内など)にコンバージョンに至った件数を計測する指標です。
ユーザーが広告をクリックするという能動的なアクションを起点としており、広告への関心が高いユーザーからの成果を測ることができます。
日本語の文脈では、広告経由のコンバージョン全般を指して使われることもありますが、厳密にはクリックを起点としたコンバージョンを意味します。
Google広告やYahoo!広告など、多くの広告プラットフォームで標準的に用いられる最も一般的なコンバージョン計測方法です。
ビュースルーコンバージョン:広告が表示されたユーザーからのCV
ビュースルーコンバージョンは、広告を「クリックしなかった」ものの、広告が画面に「表示された(インプレッションがあった)」ユーザーが、後日、別の経路でサイトを訪れてコンバージョンに至った件数を計測する指標です。
英語の「View-through Conversion」が由来であり、主にディスプレイ広告や動画広告のように、視覚的なインパクトでユーザーの認知度を高める広告の効果を測定するために用いられます。
広告が直接クリックされなくても、ブランド名や商品を記憶させ、間接的にコンバージョンに貢献した度合いを評価することが可能です。
マイクロコンバージョン:最終成果に至るまでの中間目標
マイクロコンバージョンは、商品購入や契約といった最終的な成果(マクロコンバージョン)に至る過程に設定される、中間的な目標地点のことです。
例えば、ECサイトにおける「商品をカートに入れる」、BtoBサイトにおける「料金ページを閲覧する」、会員登録フォームにおける「確認画面への到達」などが挙げられます。
最終的なコンバージョンに至らなかったユーザーが、どの段階で離脱しているのかを特定し、サイト改善の具体的な課題を発見するために役立ちます。
また、コンバージョン数が少ないサイトでも、母数の多いマイクロコンバージョンを分析することで、施策の効果を検証しやすくなります。
WebマーケティングでCVが重要視される2つの理由
Webマーケティング活動において、コンバージョン(CV)は単なる成果件数以上の重要な意味を持ちます。
アクセス数やクリック数だけを見ていても、それがビジネスの成長にどれだけ貢献しているかは分かりません。
CVを軸に据えることで、Webサイト運営や広告施策の目的が明確になり、データに基づいた客観的な評価と改善が可能になります。
ここでは、マーケ活動でCVが重要視される理由を2つの側面から解説します。
サイト運営の目標が明確になる
コンバージョンを設定することで、Webサイトが達成すべきゴールが具体的かつ測定可能なものになります。
多くの人に見てもらうといった曖昧な目的ではなく、月に30件の問い合わせを獲得するや商品の購入単価を5,000円にするいった明確な数値目標を立てることが可能です。
目標が明確になれば、その達成のためにどのようなコンテンツが必要か、どのような集客施策が有効かといった具体的な戦略を描きやすくなります。
また、目標達成度を測るための計測タグを正しく設置することで、チーム全体で共通の認識を持ってサイト運営に取り組めるようになります。
施策の費用対効果を正しく判断できる
Webマーケティングでは、広告出稿、SEO対策、SNS運用など様々な施策を実行しますが、それらにかけた費用や労力がどれだけの成果につながったのかを正しく評価する必要があります。
コンバージョンを計測することで、各施策から何件の成果が生まれたかを定量的に把握できます。
特に広告運用では、cvタグを設置して成果をトラッキングし、CPA(顧客獲得単価)を算出することで、どの広告が生み出す費用対効果が高いかを判断し、予算配分を最適化することが可能です。
感覚的な判断ではなく、データに基づいた論理的な意思決定を行うための基盤となります。
CVを計測するための代表的な方法
Webマーケティングの成果を正しく評価し、改善につなげるためには、コンバージョン(CV)を正確に計測する仕組みを導入することが不可欠です。
CVを計測することで、どの施策が成果に結びついているのか、サイトのどこに問題があるのかをデータに基づいて把握できます。
ここでは、CVを計測するための代表的な方法として、「計測タグ(cvタグ)」の設置と、各種ツールの活用について解説します。
計測タグをWebサイトに設置する
コンバージョンを計測する最も基本的で一般的な方法は、専用の計測タグをWebサイトに設置することです。
Google広告やGoogleAnalyticsなどのツールから発行される、数行のコード(タグ)をWebサイトのHTMLに埋め込みます。
通常、このタグは商品購入後の「サンクスページ」や、問い合わせ完了後に表示される「完了ページ」など、ユーザーがコンバージョンアクションを終えた直後に表示されるページに設置します。
ユーザーがこのページに到達するとタグが作動し、ツール側にコンバージョンとしてデータが送信される仕組みです。
アクセス解析ツールやMAツールを活用する
コンバージョンの計測には、GoogleAnalyticsのようなアクセス解析ツールや、MA(マーケティングオートメーション)ツールも活用されます。
GoogleAnalyticsでは、特定のページへの到達(例:完了ページ)を「目標」として設定することで、コンバージョンを計測できます。
MAツールを導入している場合は、フォームの送信や資料ダウンロードといったアクションを自動で検知し、どのユーザーがコンバージョンしたかを顧客情報と紐づけて一元管理することが可能です。
これらのツールは、単にCV数を数えるだけでなく、ユーザーがCVに至るまでの行動履歴を分析するなど、より高度なマーケティング分析の基盤となります。
サイトのCV数を増やすための基本的な考え方
Webサイトのコンバージョン数を増やすためのアプローチは、大きく2つの方向に分けられます。
それは、Webサイトを訪れるユーザーの数を増やすことと、訪れたユーザーがコンバージョンに至る確率を高めることです。
この2つは掛け算の関係にあり、どちらか一方だけを追求するのではなく、両方の側面からバランスよく施策を打つことが、マーケティング成果の最大化につながります。
基本的な考え方を理解し、自社のサイトの課題に応じた戦略を立てることが重要です。
Webサイトへのアクセス数を増やす
コンバージョン数を増やすための第一の要素は、Webサイトへのアクセス数を増やすことです。
どれだけ魅力的なサイトであっても、訪問者がいなければ成果は生まれません。
アクセス数を増やすための具体的な施策としては、SEOによって検索結果からの自然流入を増やす、リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などを活用して有料でトラフィックを獲得する、XやInstagramなどのSNSアカウントを運用してファンを増やす、メールマガジンを配信して既存顧客の再訪を促す、といった多様なマーケティング手法が挙げられます。
しかし、どれだけSEO対策に投資してアクセス数を増やしても、検索サジェストにネガティブなキーワードが表示されていると、そもそもサイトへの流入が減少し、CV機会を失ってしまいます。検索環境の改善を含めた総合的なSEO戦略については、UCWORLDのSEO対策サービスをご覧ください。

サイト訪問者のCVR(コンバージョン率)を高める
Webサイトへのアクセス数を増やすことと並行して取り組むべきなのが、サイトを訪れたユーザーがコンバージョンに至る確率、すなわちCVR(コンバージョン率)を高めることです。
サイトへの集客に成功しても、サイトの構造が複雑で目的の情報にたどり着けない、入力フォームが使いにくいといった問題があると、ユーザーは途中で離脱してしまいます。
ランディングページの内容を最適化する、サイト内の導線を分かりやすく整理する、CTAボタンのデザインや文言を工夫するなど、サイト内部の改善(CRO:コンバージョン率最適化)を通じて、訪問者を着実に成果へと導くマーケティング努力が求められます。
SEO施策とサジェスト対策を組み合わせた相乗効果については、サジェスト×SEOの相乗効果:情報設計と内部リンク設計の実務の記事もご参照ください。
CVR(コンバージョン率)を高める具体的な改善策
Webサイトのアクセス数を増やす取り組みと並行して、訪問したユーザーをコンバージョンへと確実に導くためのサイト内改善は、Webマーケティングの成果を最大化する上で不可欠です。ユーザーがストレスなく目的を達成できるような環境を整えることで、CVR(コンバージョン率)は向上します。
ここでは、UI/UXの改善から入力フォームの最適化まで、CVRを高めるための具体的な改善策をいくつか紹介します。
ユーザーが使いやすいサイトデザインに改善する(UI/UX)
ユーザーが目的の情報に迷わずたどり着き、快適に操作できるサイトデザインはCVR向上の土台となります。
UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)を改善し、ユーザーの視点に立ったサイト構築を目指します。
具体的には、ナビゲーションを直感的に分かりやすくする、文字の大きさや行間を調整して可読性を高める、ページの表示速度を高速化する、といった施策が挙げられます。
特にスマートフォンからのアクセスが増加している現代のマーケティング環境では、モバイル画面での見やすさや操作性を最適化することが極めて重要です。
入力フォームを最適化して離脱を防ぐ(EFO)
入力フォームはコンバージョンの最終関門であり、多くのユーザーが離脱するポイントでもあります。
EFO(EntryFormOptimization)は、この入力フォームにおけるユーザーの負担を軽減し、離脱を防ぐための改善施策です。
入力項目を必要最低限まで削減する、入力必須項目を明確に示す、郵便番号から住所を自動入力する機能を実装する、エラーが発生した際にどの項目を修正すればよいか分かりやすく表示する、といった工夫が有効です。
特にBtoBマーケティングにおける資料請求や問い合わせフォームでは、EFOの実施がCVRに大きく影響します。
CTAボタンの文言やデザインを工夫する
CTA(Call To Action)は、ユーザーに具体的な行動を促すためのボタンやリンクのことです。
「無料で試す」「資料をダウンロードする」「カートに入れる」といった要素がこれにあたります。
CTAがユーザーの目に留まり、クリックしたいと思わせるようなデザインや文言になっているかは、CVRを左右する重要な要素です。
ボタンの色を周囲の配色と対照的にして目立たせる、アクションによって得られるメリットを具体的に示す文言にする(例:「登録」→「無料会員登録で特典を受け取る」)などの改善が考えられます。
A/Bテストで複数のパターンを比較し、最も効果の高いCTAを見つけ出すマーケティング手法も有効です。
マイクロCVを設定してユーザーのハードルを下げる
「購入」や「契約」といった最終的なコンバージョン(マクロコンバージョン)は、ユーザーにとって心理的なハードルが高い場合があります。
そこで、その手前にある比較的ハードルの低いアクションをマイクロコンバージョンとして設定することが有効です。
例えば、「お気に入り登録」「メルマガ登録」「料金シミュレーションの利用」などを中間目標とします。
まずはマイクロコンバージョンを達成してもらうことで、見込み顧客との接点を確保し、その後のメール配信などを通じて段階的に関係性を深め、最終的なコンバージョンへと育成していくマーケティング戦略が可能になります。
まとめ
コンバージョン(CV)は、Webサイトの目的達成度を測るための核心的な指標であり、Webマーケティング活動の羅針盤となる存在です。
CVの意味や種類、関連用語を正確に理解し、自社のビジネスモデルに最適な目標を設定することが、成果向上の第一歩となります。
その上で、GoogleAnalyticsなどのツールを用いてCVを正確に計測できる環境を構築し、データに基づいた客観的な効果検証を行う必要があります。
そして、サイトへのアクセス数を増やす施策と、サイト内のCVRを高める施策を両輪で回し続けることが重要です。
本記事で解説した考え方や具体的な改善策を参考に、継続的なマーケティング活動に取り組んでください。
UCWORLDが選ばれる理由

コンバージョン(CV)は、Webマーケティングにおける最終的な成果を示す重要な指標です。
CV数を増やすためには、SEO対策や広告運用によってWebサイトへのアクセス数を増やすこと、そしてUI/UX改善やEFOといったサイト内施策によってCVR(コンバージョン率)を高めることの両方が必要です。
多くの企業が、GoogleAnalyticsでCVを計測しながら、CVタグを設置してデータに基づいた改善を繰り返しています。
しかし、どれだけSEO対策に投資してアクセス数を増やしても、どれだけCVR改善施策を実施してサイトを最適化しても、検索サジェストにネガティブなキーワードが表示されていると、そもそもの流入機会を大きく損失してしまいます。
総務省の「インターネット上の違法・有害情報への対応に関する調査研究」でも、オンライン上の評判が企業活動に与える影響について指摘されています。
SEO施策とサジェスト環境は別の問題
多くの企業がCV数を増やすためにSEO対策に力を入れています。
コンテンツを充実させ、内部リンクを最適化し、被リンクを獲得することで、検索順位を上げ、自然検索からのアクセス数を増やします。
また、ランディングページの改善やフォームのEFOを実施し、訪問したユーザーが確実にCVに至るようCVRを高める努力をしています。
しかし、問題なのは、ユーザーが企業名や商品名を検索した瞬間、検索窓に「企業名+詐欺」「商品名+最悪」「サービス名+やばい」といったネガティブなサジェストが表示されるケースです。
どれだけSEOで検索順位1位を獲得しても、サジェストのネガティブキーワードを見たユーザーは、そもそもクリックしない、つまりサイトに訪問しないという選択をしてしまいます。
就職活動中の学生が企業研究のために企業名を検索した瞬間、「企業名+ブラック」というサジェストが表示されれば、企業サイトを訪問する前に離脱します。
潜在顧客が商品について調べようとした際に「商品名+詐欺」が目に入れば、ランディングページに到達する前に競合他社を検索します。
サイト内のCVR改善施策がどれだけ優れていても、そもそもサイトに訪問してもらえなければ、CVは発生しません。
SEO対策だけではCV機会損失は解決しない
企業がCV数を増やすためにSEO対策に投資することは正しい判断です。
検索順位を上げることで、より多くのユーザーにサイトを訪問してもらえる機会が増えます。
リスティング広告を併用すれば、さらにアクセス数を増やすこともできます。
GoogleAnalyticsでCVを計測し、どの流入経路が最もCVRが高いかを分析し、CPAを算出して費用対効果を最適化することも重要です。
しかし、検索サジェストのネガティブキーワードによるCV機会損失は、SEO施策やサイト内改善だけでは解決できません。
検索順位が1位でも、サジェストに「企業名+詐欺」と表示されていれば、クリック率は大幅に低下します。
SEO対策やCVR改善という第一のアプローチと、検索サジェスト環境の改善という第二のアプローチは、まったく別の問題であり、両方に取り組むことでCV数を最大化できるのです。
実際に、SEO対策で自然検索からの流入を大幅に増やし、サイト内のCVR改善施策も実施した企業が、期待したほどCV数が伸びず、調査してみると検索サジェストに「企業名+ブラック」が表示され続けており、そもそもの流入数が想定より少なかったというケースがあります。
UCWORLDの検索環境最適化によるCV最大化
UCWORLDでは、CV数を最大化するために、SEO対策と検索サジェスト環境の改善を統合的にサポートしています。
SEO施策によって検索順位を上げ、アクセス数を増やすだけでなく、検索サジェストに表示されるネガティブなキーワードの根本原因に働きかけ、検索行動のパターンを変化させることで、ユーザーが安心してサイトに訪問できる検索環境を整えます。
具体的には、ネガティブなキーワードでの検索行動を減少させるための施策を講じるとともに、企業の実績や顧客からの好意的な評価といったポジティブな情報を強化します。
これにより、検索サジェストに表示される候補を、ネガティブなものからポジティブなものへと段階的に転換していきます。
SEO対策で獲得した検索順位という資産を最大限に活かし、サジェスト環境の改善によってクリック率を高めることで、CV数の最大化を実現します。
SEO×サジェスト対策の統合アプローチがCV最大化を実現
CV数を最大化するためには、三つのアプローチを統合的に実施することが重要です。第一に、SEO対策によって検索順位を上げ、Webサイトへのアクセス数を増やします。
第二に、UI/UX改善やEFO、CTA最適化といったサイト内施策によって、CVR(コンバージョン率)を高めます。
そして第三に、検索サジェスト環境を改善し、ユーザーが安心してサイトに訪問できる状態を作ります。
SEO対策とサイト内改善だけで満足してしまうと、サジェストのネガティブキーワードによってCV機会を失い続けます。
三つのアプローチを組み合わせることで、初めて持続的なCV最大化が実現します。
まずは無料で現状診断を
自社の企業名や商品名で検索したとき、どんなサジェストが表示されていますか?
もし「企業名+詐欺」「商品名+最悪」といったネガティブなキーワードが表示されている場合、それは多くの潜在顧客が目にしている第一印象であり、CV機会を大きく損失している可能性があります。
UCWORLDでは、SEO対策と検索サジェスト改善を統合的にサポートし、1キーワード3万円からの費用でサジェスト対策が可能です。
まずは無料でのご相談を承っており、現在の検索順位とサジェスト状況を分析した上で、CV最大化のための最適な改善策をご提案いたします。
秘密厳守で対応し、相談のみでも歓迎しています。
CV数を増やすには、SEO対策・サイト内改善・サジェスト環境改善の三位一体アプローチが求められています。
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