Googleで検索する際に表示されるサジェスト（検索候補）は便利な反面、ネガティブな言葉が表示されて不快な思いをしたり、プライバシーが気になったりすることがあります。
この記事では、自分のパソコンやスマートフォンのアプリでGoogleのサジェストを非表示にする設定方法から、他人にも表示される不適切な検索候補の削除を申請する方法まで、具体的な手順を解説します。

Googleのサジェスト（検索候補）が表示される仕組みとは？

Googleのサジェスト機能は、検索キーワードを入力する際に、関連する候補を自動で表示する仕組みです。
この候補は、主に個人の過去の検索履歴、他のユーザーが検索している人気のキーワード、検索している地域や言語設定、そして世の中のトレンドなど、複数の要因をアルゴリズムが総合的に判断して生成されます。
そのため、同じキーワードでも検索する人や時期によって表示されるサジェストが変化することが特徴です。
この仕組みにより、ユーザーは入力の手間を省ける一方で、意図しない候補や過去の検索内容が表示される場合もあります。

【自分の端末向け】デバイス別にサジェストを非表示にする設定方法

Googleのサジェスト機能は、個人の検索体験を快適にするために役立ちますが、プライバシーの観点や表示される内容によっては非表示にしたい場合もあるでしょう。
お使いのパソコンやスマートフォンなどのデバイスごとに設定を変更することで、自分の端末にサジェストを表示させないようにできます。
ここでは、主要なブラウザやOS別に、具体的な非表示設定の手順を説明していきます。

パソコン（PC）でサジェストを非表示にする手順

パソコンでGoogleのサジェストを非表示にする場合、使用しているWebブラウザごとに設定が必要です。
サジェストは、Googleアカウントの検索履歴だけでなく、ブラウザ自体が持つ予測変換機能によっても表示されるため、両方の設定を見直す必要があります。
多くのブラウザでは、設定画面のプライバシーやセキュリティに関する項目から、オートコンプリート機能や検索候補の表示を無効にできます。
一度設定すれば、そのブラウザを使用している間はサジェストが表示されなくなり、よりプライベートな検索環境を確保できます。

Google Chromeの場合

Google Chromeでサジェストを非表示にするには、まず設定画面を開きます。
右上のメニューボタンから「設定」を選択し、「自動入力とパスワード」の項目に進んでください。
ここで「検索候補とURLをオートコンプリートする」という設定をオフに切り替えることで、アドレスバーに入力した際のサジェスト表示を無効化できます。
さらに、プライバシーとセキュリティの項目にある「閲覧履歴データの削除」から、これまでの検索履歴を消去すると、過去の検索に基づいたサジェストも表示されなくなります。
これらの設定変更は、お使いのChromeブラウザにのみ適用されます。

Safariの場合

Macの標準ブラウザであるSafariでサジェストを非表示にするには、メニューバーの「Safari」から「設定」を選択します。
表示されたウィンドウの上部にある「検索」タブをクリックしてください。
その中に「検索エンジンの候補を含める」という項目があるので、このチェックを外します。
この設定を無効にすることで、検索フィールドに文字を入力した際にGoogleから提供される検索候補が表示されなくなります。
また、「トップヒットを事前に読み込む」のチェックも外しておくと、よりプライバシーが保護されます。
この方法はsafariでの検索体験をカスタマイズする基本的な手順の一つです。

Microsoft Edgeの場合

Microsoft Edgeでサジェストを非表示にする設定は、ブラウザの右上にあるメニューボタン（三点リーダー）から行います。
メニューを開き「設定」を選択後、左側のメニューから「プライバシー、検索、サービス」をクリックしてください。
画面を一番下までスクロールすると表示される「アドレスバーと検索」という項目を選択します。
次に開く画面で「入力した文字を使用して、検索候補とサイト候補を表示する」という設定があるので、これをオフに切り替えます。
この操作により、アドレスバーにキーワードを入力した際のサジェスト機能が無効になります。

スマートフォンでサジェストを非表示にする手順

スマートフォンでGoogleのサジェスト機能を非表示にするには、主に使用しているブラウザアプリの設定を変更します。
iPhoneであればSafari、AndroidやiPhoneでChromeアプリを使用している場合など、それぞれのアプリに応じた手順が必要です。
設定は通常、各アプリのプライバシーや検索に関する項目内にあります。
急上昇ワードなどのトレンド情報も非表示にできる場合が多く、設定をカスタマイズすることで、外出先でスマートフォンを操作する際のプライバシー保護や、不要な情報の非表示化が可能です。

iPhone（Safari）の場合

iPhoneの標準ブラウザであるSafariでサジェストを非表示にする方法は簡単です。
まず、ホーム画面から「設定」アプリを開きます。
設定項目一覧を下にスクロールしていき、「Safari」をタップしてください。
Safariの設定画面の中に「検索」というセクションがあり、その中にある「検索エンジンの候補」という項目のスイッチをオフに切り替えます。
この設定を無効にすることで、Safariの検索バーに文字を入力した際に、Googleが提供する検索候補が表示されなくなります。
これにより、意図しないキーワードを目にすることなく、快適に検索を利用できます。

Chromeアプリ（iPhone/Android共通）の場合

スマートフォン用のChromeアプリでサジェストを非表示にするには、まずアプリを開き、画面右下または右上のメニューボタン（三点リーダー）をタップします。
メニューから「設定」を選択し、「Googleのサービス」に進んでください。
その中に「検索語句やURLをオートコンプリートする」という項目があるので、このスイッチをオフにします。
これにより、検索バーへの入力時に表示される予測候補を無効化できます。
また、急上昇ワード（トレンド）を非表示にしたい場合は、設定の「全般」から「トレンドの検索語句の候補を表示する」をオフにすることで対応可能です。

【他人にも表示される】ネガティブなサジェストの削除を依頼する方法

自分のデバイスでサジェストを非表示にしても、他のユーザーの検索画面にはネガティブなキーワードが表示され続けることがあります。
これは特に、個人名や企業名に関する風評被害につながる問題です。
このような場合、Googleに対して不適切な検索候補として削除を依頼する方法があります。
法的な権利を侵害している、あるいはGoogleのポリシーに違反していると判断されれば、サジェストが削除される可能性があります。

Googleに不適切な検索候補として削除申請を送る手順

Googleの検索結果に表示される不適切なサジェストは、専用のフォームから削除を申請できます。
まず、問題のキーワードで検索し、検索結果ページの下部にある「不適切な検索候補の報告」というリンクをクリックします。
次に、表示されたサジェストの中から削除したい候補を選択し、その理由を「スパム」「不適切な内容」「法的な問題」などのカテゴリから選びます。
特に、名誉毀損やプライバシー侵害に該当する場合は、その旨を具体的に記述して送信します。
この報告方法は、Google検索だけでなく、YouTubeの検索サジェストに対しても同様に利用可能です。

削除申請が認められやすいケースの具体例

Googleへのサジェスト削除申請が認められやすいのは、Googleが定めるポリシーに明確に違反しているケースです。
具体的には、個人情報（住所、電話番号、マイナンバーなど）が許可なく表示されている場合や、特定の個人に対するヘイトスピーチ、暴力的な脅迫、嫌がらせに該当する内容が挙げられます。
また、著作権を侵害するコンテンツや、事実無根の情報によって個人の名誉を毀損するような誹謗中傷も削除対象となりやすいです。
これらのように、客観的に見て権利侵害が明白なケースは、申請が承認される可能性が高まります。

自分で削除できない場合は専門家への相談も選択肢に

Googleに削除申請を行っても、必ずしもサジェストが削除されるとは限りません。
特に、表現が曖昧であったり、単なる批判や否定的な意見と判断されたりするケースでは、申請が認められないこともあります。
このような状況で問題の解決を図りたい場合、弁護士や専門の対策業者へ相談することが有効な選択肢となります。
法的な観点から名誉毀損やプライバシー侵害を主張して削除を求めたり、専門業者が持つノウハウを活用してサジェストの表示順位を下げたりするなど、より専門的なアプローチでの対応が期待できます。

サジェストを非表示に設定するメリット

Googleのサジェスト機能を非表示に設定することには、いくつかの明確なメリットが存在します。
最も大きな利点は、プライバシーの保護強化と、精神的な負担の軽減です。
自分の検索行動が他人に推測されるリスクを減らし、意図しない不快な情報に触れる機会をなくすことで、より安心してインターネットを利用できるようになります。
ここでは、サジェスト非表示がもたらす具体的なメリットについて掘り下げていきます。

検索履歴からプライバシーが漏れるのを防ぐ

サジェスト機能を非表示にすると、プライバシー保護の強化につながります。
サジェストには過去の検索履歴が反映されるため、友人や同僚にパソコンやスマートフォンを貸した際に、検索バーに数文字入力されただけで、自身の興味関心や検索内容を推測されてしまう可能性があります。
サジェストをオフにしておけば、そのような意図しない情報漏洩のリスクを大幅に低減できます。
定期的に閲覧履歴をリセットする対応と組み合わせることで、さらに効果的にプライバシーを守ることが可能です。
これにより、他人の目を気にすることなく、安心してデバイスを共有したり使用したりできます。

不快な関連キーワードを目にしなくなる

サジェストを非表示に設定するメリットは、自分にとって不快な、あるいは無関係なキーワードを目にしなくて済む点です。
特定のキーワードで検索しようとした際に、ネガティブな言葉や事件、ゴシップに関連する候補が表示されると、気分を害したり、集中を削がれたりすることがあります。
サジェスト機能をオフにすれば、このような意図しない情報との接触を避けられます。
自分の検索したいキーワードのみに集中できるため、ノイズのないクリーンな検索環境が手に入り、精神的なストレスを軽減する効果が期待できるでしょう。

サジェストを非表示に設定する際の注意点・デメリット

サジェストの非表示設定はプライバシー保護などに有効ですが、一方でいくつかのデメリットも存在します。
これまで当たり前に利用してきた機能がなくなることで、検索時の利便性が低下する可能性があります。
また、世の中のトレンドや話題に触れる機会が減ってしまうことも考えられます。
設定を変更する前に、これらの注意点やデメリットを理解し、自身の利用スタイルに合っているかを検討することが重要です。

キーワード入力の手間が増えてしまう

サジェスト機能を非表示にすることの最も直接的なデメリットは、検索キーワードをすべて手で入力しなければならない点です。
サジェストは入力の手間を省き、タイプミスを減らす便利な機能であるため、これがなくなると検索効率が低下する可能性があります。
特に、長い固有名詞や専門用語、正確なスペルが分からない単語を検索する際には、不便さを感じることが多くなります。
これまでサジェストに頼って素早く検索していた場合、すべての文字を正確に入力する必要が生じ、時間と手間が増加することは避けられません。

検索トレンドや話題のキーワードを見つけにくくなる

Googleのサジェスト機能は、他の多くのユーザーが検索しているキーワードや、急上昇している話題を表示する役割も担っています。
この機能を非表示にすると、世の中で何が注目されているのか、どのような情報に関心が集まっているのかを知る機会が減少します。
普段何気なく目にしていたサジェストから、新しいニュースやトレンドを発見することも少なくありません。
そのため、情報収集のアンテナとしてサジェストを活用していた場合、非表示にすることで社会の動向や話題のキーワードを追いかけるのが難しくなるというデメリットが生じます。

まとめ

Googleのサジェスト機能は、個人の端末設定で非表示にできます。
パソコンではChromeやSafariなどブラウザごとに、スマートフォンでは利用しているアプリごとに設定が必要です。
これによりプライバシーを保護し、不快なキーワードを避けるメリットがあります。
一方で、他人にも表示される企業名や個人名に関するネガティブなサジェストは、Googleへの削除申請が必要です。
申請が認められない場合は、弁護士などの専門家への相談も有効な手段です。
サジェストの非表示化には、入力の手間が増えるなどのデメリットもあるため、自身の利用目的や状況に応じて適切な方法を選択することが求められます。

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