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- 2026.01.26
ステルスマーケティング規制とは?景品表示法の要件・罰則・企業の対策を解説
2023年10月から施行されたステルスマーケティング規制とは、広告であることを隠して商品やサービスを宣伝する行為を景品表示法で禁止するものです。
消費者を欺くような表示が規制の対象となり、違反した事業者には罰則が科されます。
企業がこの規制に対応するためには、広告表示の要件を正しく理解し、適切な対策を講じることが不可欠です。

2023年10月1日施行「ステルスマーケティング規制」の概要
2023年10月1日より、消費者庁は景品表示法が禁止する不当表示の一つとして、新たにステルスマーケティングを指定しました。
この法律の導入について、事業者が第三者を装って宣伝したり、インフルエンサーへの宣伝依頼の事実を隠して投稿させたりする行為が明確に禁止されることになりました。
この規制の主な目的は、消費者が広告とそうでない表示を正しく見分け、自主的かつ合理的に商品やサービスを選択できる健全な市場環境を保護することにあります。
この規制内容を正しく理解することが事業者には求められます。
ステルスマーケティング(ステマ)が景品表示法で規制される背景
ステマが景品表示法で規制される背景には、SNSや口コミサイトの普及により、消費者の購買行動が第三者の評価に大きく影響されるようになったことがあります。
しかし、広告であることを隠した宣伝が横行したため、消費者は中立的な感想と広告の区別がつかず、不利益を被る事例が増えました。海外では、なぜこのような行為が問題視されるかという議論が進み、すでに多くの国で法規制が導入されています。日本でも消費者を保護し、公正な取引環境を確保する観点から規制の必要性が高まり、広告であることを消費者が正しく認識できる環境を整えるため、今回の法規制の導入に至りました。
規制の対象は広告主である事業者(インフルエンサーは対象外)
ステマ規制で直接処分の対象となるのは、商品やサービスを供給し、表示内容の決定に関与した「事業者」、つまり広告主です。
インフルエンサーやアフィリエイターなど、事業者から依頼を受けて情報発信を行う第三者は、直接的な規制の対象とはなりません。
しかし、事業者はこれらの第三者が広告であることを隠して宣伝しないよう、適切に管理・監督する責任を負います。
万が一、インフルエンサーが事業者の指示に反して広告表示を怠った場合でも、その最終的な責任は広告主である事業者が問われることになります。
したがって、事業者は委託先に対し、広告表示のルールを明確に指示し、その遵守を徹底させることが重要です。
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ステマ規制の対象となる2つの判断基準(要件)
ある表示がステルスマーケティング規制の対象となるかは、消費者庁が示す運用基準(ガイドライン)に基づき、2つの要件を満たすかどうかで判断されます。
第一の要件は「事業者の表示であること」、第二の要件は「広告であることが消費者にとって分かりにくいこと」です。
これらの両方を満たす場合、景品表示法上の不当表示とみなされます。
事業者は自社のプロモーション活動がこれらの要件に該当しないか、常に注意を払う必要があります。
【要件1】事業者の表示であること
ステマ規制の要件の一つ目は、対象となる表示が「事業者の表示」と評価されることです。
これは、事業者がその表示内容の決定に直接的または間接的に関与している状態を指します。
具体的には、事業者がインフルエンサーに対価を提供して自社商品のSNS投稿を依頼するケースが典型例です。
明確な依頼関係がなくとも、事業者が投稿内容について指示を出したり、投稿によって経済的利益を供与したりするなど、客観的な状況から事業者の意思に基づくと判断される場合も「事業者の表示」と見なされます。
従業員や子会社の社員による投稿であっても、それが業務の一環として行われたものであれば、この要件に該当する可能性があります。
【要件2】広告であることが消費者にとって分かりにくいこと(判別困難性)

二つ目の要件は、その表示が事業者の広告であるにもかかわらず、消費者がそれを広告として認識することが困難な状態であることです。
これには「#PR」や「広告」といった表記がなく、あたかも第三者の純粋な感想であるかのように見せかける表示が該当します。
たとえ広告である旨の表示があっても、それが非常に小さかったり、多数のハッシュタグの中に埋もれていたりして消費者が見つけにくい場合も、判別が困難であると判断されることがあります。
消費者庁のガイドラインでは、社会通念上広告だと分かる文言を、消費者が認識しやすい場所と大きさで表示することが求められています。
【具体例】ステマ規制に該当する表示・該当しない表示
ステルスマーケティング規制への理解を深めるためには、どのようなケースが規制対象となり、どのようなケースが対象外となるのか、具体的な例を知ることが効果的です。
ここでは、規制に該当する可能性が高い表示と、そうでない表示の例をそれぞれ解説します。
自社のマーケティング施策がこれらの例に当てはまらないかを確認し、意図しない規制違反を防ぐための参考にしてください。
規制対象となる可能性が高いケース
規制対象となる可能性が高いケースの代表例は、インフルエンサーへの宣伝依頼です。
事業者がインフルエンサーに対価を支払いながら、広告であることを明記させずにSNSで商品を宣伝させる行為は、典型的なステマと見なされます。
また、ECサイトのレビューや口コミサイトで、事業者が従業員や外部業者に依頼し、一般消費者を装って自社に有利な投稿をさせる行為も該当します。
このほか、アフィリエイト広告において、アフィリエイターが広告リンクであることを隠し、個人の純粋な推奨であるかのように商品を紹介するブログ記事なども規制対象です。
これらの例では、事業者の関与という事実が隠されているため、不当表示と判断されます。
規制対象とならないケース
ステマ規制の対象とならないのは、事業者の関与が一切なく、消費者自身の意思で自発的に行われる投稿です。
例えば、消費者が自分で商品を購入し、その感想を個人のSNSやブログに投稿する場合は、規制の対象外です。
また、事業者から無償で商品サンプルを受け取ったとしても、投稿が本人の自由な意思に基づいており、事業者からの依頼や指示がなければ「事業者の表示」とは見なされません。
さらに、事業者が広告を依頼した場合でも、「広告」「PR」などの文言を消費者がすぐに認識できる形で明確に表示していれば、広告であることが判別可能なため、規制対象にはなりません。
企業がステマ規制に違反しないための具体的な対策
ステルスマーケティング規制に対する企業の対応として、違反を未然に防ぐための社内体制の構築が急務です。
広告であることを分かりやすく表示する基本的な対策はもちろん、インフルエンサーをはじめとする委託先とのルール共有、そして社内担当者への教育徹底が求められます。
また、規制施行前の投稿であっても、問題がないか定期的に確認し、必要に応じて修正する姿勢が重要です。
ここでは、企業が講じるべき具体的な対策を解説します。
「#PR」など広告であることを消費者に分かりやすく表示する
企業が講じるべき最も基本的な対策は、広告宣伝活動において、それが事業者の表示であることを消費者に明確に伝えることです。
SNS投稿では「#PR」「#広告」「#プロモーション」といったハッシュタグを、本文の冒頭など消費者が一目で認識できる場所に配置します。
動画コンテンツの場合は、動画の開始時や概要欄、視聴者が認識しやすいテロップなどを活用して広告案件であることを示します。
表示が他の情報に埋もれてしまったり、文字が小さすぎたりすると、広告表示として不十分と判断される可能性があるため、社会通念上、広告だと分かる言葉で分かりやすく表示することが不可欠です。
インフルエンサーや委託先との間で広告表示のルールを明確にする
インフルエンサーやアフィリエイターに広告を委託する際は、事業者と委託先の間で広告表示に関するルールを明確に共有することが極めて重要です。
規制の最終的な責任は事業者が負うため、委託先が表示を怠った場合でも事業者の責任が問われます。
これを防ぐには、契約書や発注書に広告表示の義務を明記し、使用する文言や表示位置まで具体的に指定することが有効です。
また、投稿前に事業者が内容をチェックするフローを設けることもリスク管理につながります。
委託先との定期的なコミュニケーションを通じて規制に関する理解を深めてもらい、認識の齟齬を防ぐ体制を構築すべきです。
社内担当者へのステマ規制に関する教育を徹底する
ステマ規制への対応は、マーケティングや広報の担当者だけでなく、全従業員が正しく理解しておく必要があります。
特に、従業員が個人のSNSアカウントで自社製品について言及する際のガイドラインを策定し、周知することが重要です。
会社の指示や利益に繋がる意図で投稿する場合には、会社との関係性を明記するなど、消費者に誤解を与えないためのルールを定めます。
定期的な研修を実施し、規制内容や社内ルールを全社的に共有することで、従業員の不用意な投稿によって意図せず規制に違反してしまうリスクを効果的に低減させることが可能です。
過去の広告投稿に問題がないか定期的に確認する
ステマ規制は2023年10月1日の施行日より前に公開された投稿であっても施行日以降に消費者が閲覧できる状態であれば規制対象となります。
そのため企業は過去に実施した広告キャンペーンやインフルエンサーの投稿を遡って見直し広告表示が適切に行われているかを確認しなくてはなりません。
もし広告であることが不明瞭な投稿が見つかった場合は「#PR」などの表示を追記するか投稿自体を削除・非公開にするなどの対応が求められます。
定期的に自社の広告表示を監査する体制を整えあらゆる媒体での表示を継続的にチェックすることが規制遵守につながります。
ステマ規制に違反した場合の罰則・ペナルティ
ステルスマーケティングが景品表示法違反と判断された場合、事業者に対して行政処分が科されます。
この規制には直接的な罰金や懲役などの刑事罰は規定されていませんが、消費者庁から事業者に対して措置命令が出されます。
措置命令では、違反行為の差し止め、再発防止策の策定と実施などが求められます。
この措置命令の内容は公に発表され、企業名も公表されるため、企業の社会的信用やブランドイメージが著しく損なわれるという重大なペナルティにつながる可能性があります。
ステルスマーケティング規制に関するよくある質問
2023年10月1日に施行されたステルスマーケティングに関する法規制は、多くの事業者にとって新しい課題であり、具体的な運用において判断に迷うケースも少なくありません。
ここでは、企業の担当者から特に多く寄せられる、ステルスマーケティングの法に関する質問とその回答をまとめました。
過去の投稿の取り扱いや従業員のSNS利用、広告表示の具体的な方法など、実務上の疑問点を解消するためにお役立てください。
過去のSNS投稿も規制の対象になりますか?
はい、規制の対象になります。
2023年10月1日の施行日より前に行われた投稿であっても、施行日以降に消費者が閲覧できる状態であれば、新しい規制が適用されます。
そのため、過去の投稿に広告であることの表示が適切になされていない場合は、速やかに修正や削除といった対応が必要です。
社員が自社製品を個人のアカウントで紹介するのは問題ありますか?
会社の指示や関与がなく、従業員が純粋に自発的な意思で紹介する場合は問題ありません。
しかし、会社からの依頼があったり、投稿によってインセンティブを得たりするなど、実質的に会社の広告活動と見なされる場合は「事業者の表示」に該当します。
その際は、会社との関係性を明記しなければ規制対象となる可能性があります。
「#PR」以外にどのような表示方法がありますか?
広告、プロモーション、〇〇(企業名)から商品提供を受けて投稿していますなど、消費者が広告だと明確に理解できる日本語での表記が推奨されます。
英語の#adも広く使われていますが、最も重要なのは、誰が見ても広告宣伝であることが一目で分かる、社会通念上妥当な言葉で分かりやすく表示することです。
まとめ
2023年10月1日に施行されたステルスマーケティング規制は、景品表示法に基づき、消費者が広告と認識できない形で行われる宣伝活動を禁止するものです。
規制対象となるかは「事業者の表示であること」と「広告であることが分かりにくいこと」という2つの要件によって判断されます。
規制に違反した事業者には措置命令が下り、企業名が公表されることでブランドイメージや社会的信用の低下を招く恐れがあります。
企業は対策として、広告であることの明示、委託先とのルール共有、社内教育の徹底、そして過去の投稿の点検が求められます。
規制の趣旨を正しく理解し、透明性の高いマーケティング活動を実践することが、消費者からの信頼を維持する上で不可欠です。
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2023年10月からは、消費者庁によるステルスマーケティング規制が開始されており、広告であることを隠した宣伝活動は厳しく制限されています。
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